遺言書がある場合の相続手続について
遺言者が、遺言で遺産分割の方法を指定する場合、または、遺産分割の方法を定めることを第三者に委託する場合です(民法908条)。
遺言者は、遺言によって法定相続分と異なる割合を指定し、または、その指定を第三者に委託することができます(民法902条第1項)
相続分を指定した場合には法定相続に優先します。
とすれば、遺言がある場合は遺産分割協議をする必要ないとも思われますが、遺言の内容によっては、遺産分割協議が必要になります。
手続きの流れ
- 遺言書の開封・検認手続き
- 封印ある自筆証書遺言および秘密証書遺言は、家庭裁判所で開封する手続きをします。
さらに、自筆証書遺言および秘密証書遺言は、家庭裁判所において検認の手続きが必要となります。 - これに対して、公正証書遺言は家庭裁判所における開封や検認の手続きは不要です。
- 封印ある自筆証書遺言および秘密証書遺言は、家庭裁判所で開封する手続きをします。
- 相続財産、債務の調査
- 遺言書作成時から財産状況に変化がある場合がありますから、プラスとマイナスの財産を確認しましょう。
- 遺言の執行
- 遺言執行者が指定されていれば遺言執行者が遺言を執行します。
- 指定されていない場合、法定相続人全員が遺言によって指定された範囲で遺言を執行します。
- 遺産分割協議をする必要がある場合には、協議をして分割します。
遺言がある場合に遺産分割協議が必要になるケース
- 遺留分が侵害されている場合の遺留分減殺請求権の行使
- 兄弟姉妹以外の相続人には遺留分が認められています。
したがって、遺留分が侵害された場合、1年以内に侵害した相手方に対して遺留分減殺請求権を行使することができます。
- 兄弟姉妹以外の相続人には遺留分が認められています。
- 所得税等の申告・納税
- 所得税の確定申告をすべき人が死亡した場合、相続開始を知った日の翌日から4か月を経過した日の前日までに、確定申告をして納税しなければなりません。
- 消費税・地方消費税や市町村民税等の申告が必要であった方は、これらの申告もお忘れなく。
- 相続税の申告・納付
- 相続税を申告する必要がある場合、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告と納税をしなければなりません。

上記に該当する方は、せひ こちらをご覧ください。

公正証書遺言は、公証人が作成する公文書であり、遺言の内容を公証人が確認するので、法律的に無効になることはまずなくなります。
原本が公証役場に保管されるので、紛失・偽造のおそれがありません。
自筆証書遺言に必要となる家庭裁判所による検認は不要です。
公正証書遺言を作成するには、手間と費用がかかりますが、それらは、遺言者の意思を確実に実現させ、また相続人の負担を軽減するための、必要経費とお考えください。
当事務所では、遺言書作成のサポートの他、相続手続全般についてもサポートしています。
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